ほ場に深さ5cm、幅2cmのV字型の溝を掘り、種もみと肥料をまいて覆土する方法だ。溝は倒伏しにくい稲を作るだけでなく種子にくちばしが届かないので鳥害防止にも有効だ。
大幅な省力化も特徴で30aのほ場なら約40分では種作業を完了し、10aあたりの作業時間は移植栽培に比べて4割減。育苗作業がなく、水管理の手間も少なくなる。
県内の他地域にもこの栽培が広がり、4月には試験的にこれを導入する天童市の農業委員会やJAてんどうの職員ら28人が、酒田市本楯地区を訪れ、は種作業を視察した。
本楯地区では平成19年からV溝直播を本格し、全面積を同栽培に切り替える農家も増えている。