高級ブドウとして知られるピオーネだが、浜松市北区の都田地区に導入されたころは農家やJAに「大変な苦労があった」として『ピオーネ物語〜みんなで育てた夏の風物詩〜』を特集している。
その発端を紹介すると…。昭和30年代後半、農家の収入源はほとんどが秋から冬のミカンだけ。夏に収入を得たいという発想がブドウ栽培につながった。
しかし農家には戦前にデラウェアを作って出荷までに至らなかったという苦い経験があり、JAがもう1度ブドウづくりを勧めるのは、苦渋の決断だった。
その後も曲折を経て、現在ではピオーネが都田の特産品となり、今年もJAは8月1日からピオーネ狩りを開催するが『物語』は数々のエピソードを織り込んで興味深い展開をたどっている。