芦さんは農家の出身だが、農業を継ぐ意思はなかった。自動車関連の整備や製造の仕事に携わり、休日は趣味のDJ活動と、それなりに充実した日々を送っていた。しかし帰郷して父の仕事を手伝った折、改めて農業の魅力に気づく。そして、青年就農支援対策があることを知り、就農を決心したそうだ。
来春の独立をめざし、現在、講習会や研修に意欲的に参加している。6次産業化で成功している現地の視察や、商品パッケージなど農業以外の分野も学んだ。「刺激を受けまくりました。農業経営はやり方次第でいくらでも間口が広がる。やるからには、どこまでできるか、自分の力を試したい。そのための、いまは下地づくり」。
地域の財産は、1にも2にも「人」。同誌はそこに、真正面から向き合う。
(特集内容)
「息子にも、親の仕事をやってみたいと思わせるような形を作りたい」と語る芦さん。まなざしは真剣だ。