旧名福田町は戦前、コールテン[コーデュロイ]の製造で栄えたところで、この音楽堂は、その織屋(合名会社)のひとつが使っていた。平成7年、ミニ音楽ホールに変身した。こけら落としの演奏にきたN饗のバイオリニストが「ドルチェのような音がする」といったことから名づけられたという。ドルチェとはイタリア語で「優しい」「甘い」を言う意味。
紙面に変化を持たすため、地元にある歴史的な遺産を積極的に紹介したいが、単に紹介するのでなく、その管理人や子孫に語ってもらうのも一つの手法。その人の思い出が加わり、内容が深まる。今回登場の管理人は、織屋創立者の孫、「ドルチェ倉庫」の名付け親(母親)の子どもである。