JA広報誌便り

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【「あぐりっ子」 (愛知県) 3月号】
人物の功績、詳しく紹介 JAあいち知多

 行政やJAが合併して広域化すると、生活圏が広がる。このため、昔の集落・村は単に行政上の名称だけになり、集落や村の生い立ちや歴史、方言など文化の伝承ができなくなっている。
 このことを意識してか、JAの広報誌では、集落や村の石碑や、社(やしろ)などを紹介する企画が散見される。先人の苦労に思いをはせ、今の我々の生活のあり方を見直す意味でも、こうした企画に挑戦して欲しい。

「あぐりっ子」 (愛知県) 3月号 「再発見!知多半島 みる きく あるく」。今回号で132回目となる長編企画である。今回は郷土の2人の「徳本」さんの紹介。大学の先生の寄稿で、単なる人物紹介でなく、内容はその人の思想や哲学の分野に渡る。
 一人は永田徳本。今の愛知県碧南市大浜の生まれ。16世紀から17世紀にかけて医学・薬学によって人々を救った。肩こりに効く膏薬の「トクホン」は、この徳本さんにあやかったもの。
 もう一人は18世紀から19世紀にかけて念仏の教えを説き、人々の信仰をあつめた徳本上人。「南無阿弥陀仏」を唱えることで救われるという教えを説き、「念仏聖」として諸国をまわった。
 知多半島を訪れたかどうかははっきりしないというが、この教えは根付いており、半島にあるゆかりの寺院や、徳本上人の坐像などを紹介している。出典資料も紹介してあり、歴史好きだけでなく、地元の人には興味ある内容になっている。

(2014.03.05)