「農業のための研究開発の成果が生産者や農業の役に立つにはどうしたらいいのか、研究成果を現場に普及させるにはどうしたらいいのか、をより一所懸命考え、実践してきました」と、本紙のインタビューで答えた。平成13年に独立行政法人(独法)となった農水省の試験研究機関。「独法になったことで、発想したことが直ぐに機動的に実践できるようになりました。この経験をどう日植調の活動に活かし、具現化していくかを思考しています」と夢を膨らませる。また、食料自給率の向上については土地、担い手、技術の重要性を強調。特に、担い手では「価格保障をちゃんとやることが重要です。儲けなくても再生産は保障されていなくてはいけません。食料は、将来にわたって作っていかなければならないものです。消費者が生産者に投資していることになるんです」と、生産者、消費者相互の信頼関係の構築を強く望んだ。(特集「研究成果を現場に普及させて行くには−40年間で練り上げられた完璧な研究システム」から)