今年、92歳。昭和16年の産業組合中央会入会以来、平成5年に引退するまで「54年間、この道一本でまいりました」。多数の先輩、仲間の温かい協力、支援があったからと受賞式で振り返った。
昭和29年から奈良県経済連の立て直しに奔走、全国に先駆けた農協事業の数々を打ち出す。その代表が時代を先読みした小売店への袋詰め精米納品だ。後の全国ブランド、「パールライス」の命名者である。受賞を祝って集まった人たちを前に、しっかりとした足取りで壇上に。「産業組合時代には青年連盟という組織があった。先鋭的な活動で地方組織に活気を与えた。農協運動活性化のためには青年たちのエネルギーが必要だ。農協には若い人を育てる配慮がもっとほしい」と提言した。