米国の金融危機が実体経済に波及してきた。米国経済の混迷は下期の日本経済にどう響いてくるのか。本紙は、独自の視点から米国を分析している同氏に「米国はどこへ行くのか」を聞いた。同氏は、共和党の経済政策のメインになっている新自由主義を語り、それを焼き直した小泉改革に触れた。また国際競争力強化のために労働力コストは安ければ安いほどよいとする財界の至上命題を批判した。日本の個人消費市場は大きいが、低賃金のままでは購買力が落ち込み、せっかくの市場が空洞化する。また、いつクビになるかわからないような条件で働かせていると技術開発力もノウハウも蓄積されず、その企業は劣化すると説き、労働分配率を意識した雇用が正しい経営だと指摘した。(記事参照)