「農薬は、意図的な使用の結果として環境に放出されるという性質から、化学物質の中でももっとも厳しい安全性審査が求められる資材であり、不断に制度を見直す必要がある」という。都内のホテルでさきごろ、全国農薬安全指導者協議会(北濱宏一会長)が主催したシンポジウムでの1コマ。講演テーマは、『農薬をめぐる最近の情勢』だった。現在、農薬行政の刷新が進められている。主流をなしているのは農薬登録制度に関するもので、7月29日に『第4回懇談会』が行われ11月、明年1月の懇談会を経て、3月末までに中間とりまとめを行う。見直しの視点は「国際的な動きに対応した制度改善」、「行政科学にもとずく審査体制の整備」だが、現場主義の関係者の意見の反映がもっとも大切だと語った。