他産業との比較による警告や農作業事故の実態把握・原因分析による新たな安全対策の提唱などによって国内だけでなく海外でも事故の予防と補償制度の充実を提言してきた。また農村部に労災保険への特別加入を広めるため、各地で労災対策担当者の育成も務める。
「農作業事故を防ぐには、地域の営農と生活を守るJAが中心的な役割を果たさなければ実現できない」という信念で、研修会や著作を通して働きかけてきた。長年の主張と行動がJAグループと行政の農作業安全運動への取り組みの進展に多大な貢献をしている。
【略歴】
(みくるべ・まさみ) 昭和8年5月生まれ。昭和31年東京農業大学農学科卒。同年神奈川県農協中央会入会、43年科学技術庁へ「技術士」登録、49年労働省へ「労働安全コンサルタント」登録、60年労働省労災防止技術者指導員、平成2年生活部長兼農家経営相談室長等を経て5年定年退職、同14年東京農業大学客員教授、16年同大学総合研究所労災対策研究部会長。
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