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【JA総研】
和泉 真理 氏

 高齢者ばかり、担い手不足と嘆いている農業界にも、どっこい若くて有能な経営者はいる。7月2日のJA人づくり研究会第8回研究会で、過去1年間に全国で訪ね歩いた元気で若い経営者5人の経営やJAとのかかわりを発表した。

 5人の経営者の共通点は、カットネギをラーメン店中心に外食産業へ直接販売したり、口コミで広げた200人ほどの消費者にネット販売をするなど、「独自の販売戦略を持っている」ことだ。「販路のサポートがあるからこそ、地域で後継者育成や新規就農者の支援ができる」のである。
 これら新しい農業経営者が出てきた背景には、「農業に対する考え方や人生観の変化」がある。「昨今、身内で農業者が激減したため、農業の昔ながらのイメージがなくなり新しい価値観が構築されつつある」と分析する。
 彼ら5人は当然全員がJA組合員で、理事を努めた人もいるが、「JAとの関係は総じて薄い」。しかしJAへの敵対心などがあるわけではなく、JAを「懐が深く、何かあった時にはサポートしてくれる組織」だと感じており、「地域振興や若い就農者の育成などで連携ができるのではないか」と提案した。

(2010.07.22)