東北の基幹産業は米づくりを柱とする農業。米づくりを守り発展させていくことは河北新報の大きな役割だと思っている。
米や水田農業の厳しい現状を新聞社としても変える必要があると考え、平成8年10月から翌年まで138回に渡って『オリザの環』の連載に取り組んだ。
取材を通して稲にはその土地で生きる力があり、それを引き出した人間の技術力を垣間見た。その地域の文化や経済活動の根底にある何ものにも代え難い存在であることを学んだ。日本だけ、東北だけで考えるのではなく、世界と問題を共有しながら米づくりや地域づくりを語り、これからの米づくりのキーワードは「自立」と「支え合い」だと訴えた。
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