19人の女性営農相談員のうち、既婚者は6人で子どもがいる人は3人。樽谷さんも2人の子どもがおり、「新品種の提案や包装の仕方などは、女性というよりも主婦としての視点で考えて農家に伝えるようにしている」。
実際に直売所出荷会員の奥さんから、「空いている田んぼに何か植えたいんだけど、家や子どものこともあるので手のかからない作物はなにかないか」という提案をうけて栽培をはじめたのが「さんだくり南瓜」だ。放任栽培も可能な作物だが、小ぶりで甘いということで、一般的なカボチャの2.5倍の値段を付けたがあっという間に売れた。今は35人が作付けし、毎年200万円ほどの販売高がある。
そのほか、組合員とともに行うイチゴの食べ比べなど消費者へのPR活動や、黒大豆の目ならし会など、地区ごとにさまざまな提案を行っている。
女性営農相談員に向けて「まずは自分が快適なワークワイフバランスを保つことが何より大切。仕事の能率の高め方や取り組み姿勢を態度で示すことで、女性の営農相談員を受け入れるような職場風土を醸成することが大事」だとエールを送った。