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【千葉県・ふれあいパーク八日市場常務理事】
大木 秀子 氏

 「直売所は何か特徴がないとやっていけない。ふれあいパーク八日市場は消費地が近く似ない山の中の施設だが、こんな小さな直売所でも人が大勢訪れる」と胸を張る。

 旧三栄農協(現JAちばみどり)の女性部立ち上げに尽力した大木氏。平成14年からは匝瑳市の「ふれあいパーク八日市場」でこだわり生産物直売所に勤務を始めた。
 「家で、子どもや孫のために少しでも足しになるようなお金を得ましょう」と呼びかけて直売を始めたが、「集まってくる農産物は規格外品とか粗悪品ばかりで、中には洗ってないものや小さすぎてどうにもならないものまであった」と、開店当時の思い出を振り返る。当時はまだ直売所があまり一般的ではなかったため、生産者の意識改革に苦労した。そこで土づくりや肥料・農薬の指導をしようと、全国的にも早い段階から生産履歴記帳を義務付けたが「最初の2年ぐらいは誰も書いてきてくれなかった。ようやく書いてくれるようになったら、使ってはいけない農薬などが記載されていて問題ばかりだった」という。
 数々の苦労を乗り越え、今では山の中の施設にも拘らず、多くの人が訪れ、出荷したいという生産者も増えた。従業員の対応といい品揃えを常に心がけているという。

「顔の見える直売所」はもう古い  JA―IT研究会第28回研究会

(2010.12.21)