仲澤氏は全国でも数少ないJAの女性役員だ。「男勝りになることも、片意地を張ることもなく、女も妻も母も捨てず、子どもを3人産み育てた普通の女性のまま仕事ができ、その仕事を評価してもらえる」ことに、心から感謝しているという。
現在のJAの課題について「直売所まで行く術のない組合員の野菜や果実をすくい取ること」だという。合併当時、市場出荷される野菜の生産額は13億円あったが、いまは2.6億円ほど。差額の10億円が直売所に流れている。「生産者が高齢化になるにつれ、農産物を作る技術力はあるものの、市場出荷するロットづくりや産地化は難しくなった。しかしながら、つくったものは換金したいという気持ちの受け皿にしたい」と展望を語る。