神山氏は昭和25年生まれ。千葉大大学院園芸学研究科を卒業後、三菱化成工業(現三菱化学)を経て平成14年に日本農薬入社。20年に代表取締役社長に就任した。
11月には同社の新しい中期計画とグループのビジョンを発表。「世界で戦える企業をめざす」と力強く宣言した。
神山氏は将来的な日本の食料安保について「必ずしも常に潤沢に、しかも自分たちが欲しい時に輸入させてもらえる、という状況だけではないと思う」と指摘する。
そうした中、今後の日本農業の形態は「米や畑作を中心とした大規模経営、高品質な日本ブランドを武器にした輸出用作物栽培を進める品質追求型経営、自家用」の3分野に分かれていくだろうという予測する。そうして各形態ごとに生産資材の供給や農産物の流通のニーズが変わり、農地の集約が必要になった時、「その地域と農業を知るJAに、3つの形態ごとにきめ細かく支援をしてほしい」。また、「それができるのはJAだけ」だとJAへの期待を強調する。一方、生産資材メーカーとしては「農業形態に合わせた資材を提供していかなければいけない」との使命を感じているという。