日本経済の状況が停滞から後退へと変わり始めたいま、「新政府の経済政策には大いに期待している」という。
現実にはTPP、原発などさまざまな問題があるが、農業に限って言えば、「TPPを契機にして、農業のかたちはどうあるべきかという新たな議論が起こっている。そのなかで食料自給率の向上は喫緊の課題だ。自給率50%を達成するためには、特に自給率の低い麦や大豆の収量増がカギになる。この収量増においては、石灰窒素が大いに貢献できる」と強調する。
吉高氏が会長を務める石灰窒素工業会によると、平成25肥料年度に入ってからの石灰窒素の出荷量は、10月までは前年度増で推移している。国内の石灰窒素産業は100年に渡る歴史を持つが、最近になっても温室効果ガスの抑制効果、病害虫の発生抑制などエコ資材としての新たな効能が数多く発見・報告されている。「改めて石灰窒素が、食糧増産に貢献できることを確信した。これからも石灰窒素の普及拡大に努めたい」と抱負を述べた。