一つはJAの組織活動への女性参画を挙げ、「基幹農業者の高齢化や農村社会から混住化社会への転換などJAを取り巻く環境が変わりつつあるなかで、JAに求められるのは地域の活性化やコミュニティーの再構築。それには女性会(女性部のこと)や青年部といった層別組織の活動が重要になってくる」と述べた。
JA紀の里の女性会員の半分以上は非組合員。しかし昨年、和歌山県の風物詩である夏まつり「紀州おどりぶんだら節」には「合併20周年JA紀の里」という垂れ幕を下げて出場。これが地元メディアを通してJAのPRになった。山田組合長はこうした女性たちの自主的な活動が「元気の源」だといい、「とくに発信力は女性組織に頼るべきところが非常に多いです。元気な女性組織をもつJAは事業も伸びると思います」と強調する。
2点目にはJA内部での女性参画を指摘し、「やはりこれにはトップ層の意識の持ち方と女性自身の意識の改革、そしてJAが明確な目標を持ち、女性の力を発揮する場をつくっていくことが要。女性管理職の登用を進めたい気持ちはどこのJAにもあると思う。その場づくりさえできればどんどん女性の登用は進んでいくのではないでしょうか」と話した。