百瀬氏は農協人生の中で一番大きな経験となっているのが平成18年に本所の総合企画課でJAの長期構想を策定する「イノベーションセンター」のセンター長に任命されたことだと振り返る。現在支所長として「一番役立っているのはそこでJAの経営的な部分に携われたこと。女性がそういう企画の場に立てる機会はJAには少ないというのが現状ですが、多くの一般企業では消費のほとんどを担っているのは女性だということで、何十年も前から当たり前に企画のメンバーとして女性が参画しています。任せるということは責任を持たせることでもあるので、自分が出した結果を周りから評価されたり、自分自身でも納得することによって“また次もがんばろう”という気持ちにつながっていきます」という。
また、全国のJAの女性管理職は生活指導員上がりやLA上がりの人が圧倒的に多いといい、それは女性組織の事務局として企画をしたり、LAとしてきちんと数字を残し実績を積んできたというこれまでの経験を生かせるから。「女性にも職員としてきちんと自分の意見が発言できる場をJAがつくっていくことが大事」だと強調した。