熊谷氏はこの地域を管内とするJAいわて中央の元代表理事専務だ。
前身の営農組合時代に約1000戸を対象にして「10年後には自分の農地をどうしているか?」というアンケートを実施。その結果、9割が「営農できない」と答えたが、その農地の行方については曖昧な回答が多く、「将来、それぞれの農地がどうなるか何の保証もないということが分かった」と危機感を募らせたという。
そうした経緯から、農地集積を図り、農地の受け手が効率的に営農できるようにする必要があると考え、この大規模法人の設立に至った。
また、熊谷氏は法人のめざす姿について、「営農活動と生活活動の両輪で運営していく法人をめざす」としている。農村集落に暮らす次世代を育て、地域資源をバトンタッチしていくことも大きな目標の一つだとして、「農村の共同活動にみられる結いの精神で、地域のみなさんの生きがい、幸せな生活をつくる法人をめざしたい」としている。
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