同著のサブタイトルは「農林族の群像」。米価や農産物貿易交渉など、「その時々の農林議員の生き様や、やり遂げたことを後々まで残そうという思いで手がけた」。この著作のために10年ほど前から党や農水省、農業団体の資料や新聞の縮刷版などの資料を集め、すべてチェックしながら書きあげるまでに丸3年かかったという。「書きながら、お世話になった農林の先生方の顔が懐かしく思い出され、ペンが止まらなかった」という。
現在の農業・農政を取り巻く環境について、「経済界の人は農業に無理解。なぜそうなったのか。経済界のリーダーや学者先生には支援してもらわなければならないのに、溝があるのは不幸なことだ」として、「耕作放棄地の拡大をどう防ぐか。民間に農業参入を許して株式会社で農業活性化というが、一時の判断で、政策を誤ってはいけない」と指摘している。