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【日本大学国際関係学部教授】
水野 和夫 氏

 「日本をはじめとする先進国は財もサービスも基本的には十分満たされており、もはや経済成長できなくなっている」。そうした時代における地方の在り方として、「東京一極集中をやめるしかない」と強調する。

 現在、日本の人口は約1億2000万人超。そのうち25%となる3000万人が首都圏に暮らす。これを「過剰な人口集中」だとして、「今後はもっと中央集権を解体していくしかない。何から何まで全部東京に集まるというのは変えていかないと、より地方の疲弊を早める」と警鐘を鳴らす。
 限界集落が生まれ国土の維持ができなくなる、との懸念もあるが、「(限界集落などで)農林漁業が自立していくことがいちばん地方分権を進めることになる。それもある一定の地域内で循環するようなかたちで。そうすれば雇用も確保される」。
 農林漁業の自立というときには、株式会社化や株式会社の参入などの必要性が強調されるが、こうした意見に対しては「株式会社自体が今限界に来ていると考えるべき」だとして、それに代わるものが必要だと指摘している。

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(2013.05.07)