山下秀俊氏は長崎県の酪農生産者だ。JAながさき県央青年部に所属し、県農協青年部協議会委員長を経て、24年度にJA全青協の副会長を務め、25年5月に会長に就任した。
JA全青協の活動指針を、現在政府が進めようとしている農業改革と照らし合わせて、次のように語っている。「いま、“農業を魅力ある産業に”というキャッチフレーズが使われているが、この“魅力”とはいったい何だろうか。農業の魅力は決して経済的に儲かることだけではなくい。土をつくり、肥料を入れ、農産物をつくる、売る、など、どの作業をとっても1人ではできない。地域の仲間の協力と励まし合いが必要だ。農業の本当の魅力は、人と人とのつながりだ。協同組合は元々、小さな農家が集まって大きな力にしようと始まった運動であり、今一度原点に立ち返り、この理念を広く伝えていきたい」。