「日本の農業を守る」ことは、コメ卸大手の(株)神明(兵庫県神戸市)の経営理念でもある。
藤尾氏は、農業を守るためには「お金だけ渡しても弱体化するだけ」だから、「もっと米を食べてもらい、消費拡大をし、生産者に夢と希望をもち、自信をもってもらわなければ、絶対に無理」だと強調する。
「いままでのように精米してスーパーに卸せばいい」という時代ではなく、「米をもっと加工してお客さんの口まで届けなければ」といっており、それを突き詰めると、卸ではなくメーカーにならなければいけない、ということになる。「コンビニをけん引しているおニギリや回転寿司、丼屋なども本当は米屋がやるべきではないか・・・」との考えから、さまざまな米ビジネスを手がけようと奮闘している。