焦点は中央会問題に絞られているようにみえるが、農業協同組合のあり方に関する理念の対立は明確である。規制改革会議(いや農水省というべきか)は、農業協同組合を「農業者の組合」に純化する方向で大幅な制度の「刈り込み」を志向しているようだ。准組合員の利用率制限しかり、信用・共済事業分離しかりである。これに対して、JAグループの描く農協の姿は「食と農を基軸として地域に根ざした協同組合」であり、その姿勢は「農業と地域のために全力を尽くす」である。いま、存亡の危機にある「地域」のために、農業者、組合員とともに役に立つ存在になろうというわけである・・・。