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【生活クラブ連合会会長】
加藤好一 氏

「家族農業の協同のかたち」が総合農協。その総合農協の解体につながるような改革は産直を軸にした生協運動にも直結すると指摘。

 ――今回の農協改革については、昨年の5月に規制改革会議の農業改革案が契機となって議論が始まり、今年2月に改正法案の骨格が決まりました。まず、この一連の農協改革の議論をどうお考えですか。

 昨年は国連が定めた国際家族農業年でした。しかし、その意味をまるで受け止めないかたちで、日本では「強い農業」、「攻めの農業」といった議論が行われていきました。
 しかも、農業関係者からそうした議論が起きるのであればまだしも、規制改革会議なる機関で、しかも農業関係者でもない民間委員から改革が提起された。そしてそれが日本の農業政策になっていくような経過をたどった。日本は本当に民主主義なのかという思いも持ちました。
 そこに農協改革も提起されて、とりあえずは中央会問題など、ある種限定的な装いをもって改革が行われようとしていますが、これは農協解体への“さわり”でしかないという印象を強く持っています。 
 准組合員問題については5年間の調査を行い慎重に決定するということですが、大妻女子大の田代教授は他の改革も含めて「これは5年戦争だ」と指摘されています。まさに私もそう思います。徐々に徐々に協同組合としての農協というものが浸食されていきはしないか、そしてこれは生協をはじめ協同組合の問題だと感じています。

(続きは、 【シリーズ】農協改革元年 地方創生の主役は農業協同組合・家族農業の協同が原点 総合事業の維持不可欠で)

(2015.04.15)