Grandom α M135A
|
国内農業の2極化の進展により、大規模農家層では、借地や請負など、耕地面積の更なる拡大が進んでいる。
これに伴い、大型トラクタには重作業をこなす「パワー」、作業の多様化に対応する「操作性」、面積・圃場枚数の増加に対する「機動性・作業性」、メンテナンスを含めた「経済性」が求められている。
クボタでは、こうしたユーザーのニーズに応えるとともに、「クボタトラクタ誕生50年」の記念すべき年に向け、同社トラクタ最上位機種(フラッグシップ機)を「Grandom αシリーズ」として発売する。特に、従来の5型式に加え、国産トラクタとして新たな領域に切り込む国産最大135馬力トラクタを追加し、新機種計6型式の充実したラインナップでの発売となる。
これまで畑作・酪農といった作業にしか使われなかった100馬力以上の大型トラクタに、クボタ独自技術のパワクロをさらに進化させ装着することにより、大規模水田作業も可能にした。農政の変化に対応し、規模拡大を志向する大規模稲作農家のニーズに応えるものだ。
現在、燃油や肥料の価格高騰による営農コストの増大が、農業経営にとって大きな問題となっている。そこで同社は、大規模農家の営農を支援するため、フル電子制御コモンレールエンジンを搭載することで、「燃料消費率の向上・低燃費」を実現させた。同社はこれにより、農家の営農コストの低減に貢献できるものと考えている。
新機種は、M90A(90馬力)からM135A(135馬力)までの6型式だ。
◎主な特長
1.M115A、M125A、M135Aには、新開発の国産最大V6108大排気量エンジンを搭載。
2.全型式にフル電子制御コモンレール方式エンジンを採用。この方式は、蓄圧室(レール)に蓄えられた燃料を、より高圧で微細な霧状にしてシリンダ内に噴射するシステム。更にこの噴射の(圧力・回数・タイミング・量)の4つを全て電子制御することで、低燃費、低振動、低騒音、高トルクとクリーンな排気を実現。
3.クボタ独自の最高34km/hの高速パワクロをさらに進化させた。
4.エンジンとトラクタ本機を常に最適制御し、俊敏かつ高精度な作業を実現。
5.国産トラクタ初の、前輪にサスペンション油圧シリンダを採用。路面の凹凸による衝撃を吸収し、快適な乗り心地と安定した作業操作を実現、など。
価格はM90AFQIBCK7が831万6000円、M135AFQ2BMWR5が1168万6500円(共に税込)。平成20年10月より販売を開始した。フロントサスペンション仕様(M135Aにオプション)は来春発売予定。