『ルシール』系、ワイン、バニラ
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プラチナケール(左)と普通種(右)
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タキイ種苗(株)(瀧井傳一社長、本社:京都市下京区)は11月12日、ハボタンの新品種『プラチナケール”ルシール”』2色(ワイン、バニラ)の市場投入を明らかにした。従来見られなかった光沢とメタリックな質感のある葉色に仕上げた。
ハボタン(葉牡丹・注)はこれまで、お正月の観葉植物の定番とされていたが、昨今では葉色が追加されたことやさまざまな仕立て方のバリエーションが増えたことなどにより、お正月はもちろん秋から冬のガーデン花材としても一躍人気を集めるようになった。
さらに、切花の場面においても小さくまとめることで、アレンジメントの花材としていっそう注目されるようにもなっている。
新たに市場投入される『プラチナケール”ルシール”』は、従来の品種に見られた葉の表面にブルーム(白い粉がつきグレー味を帯びた色彩)がなく、照葉形質(輝きのある葉)を加えることでハボタンの野暮ったさを解消、葉の表面に今まで創出できなかった光沢とメタリックな質感、そして高級感を生み出すことを可能にした。
今後、「花壇や切花の新素材として大いに期待できる品種」と、同社では拡販に対して全面的に注力する意向を示した。
『ルシール』系には、ワインとバニラの2色がある。
『ルシール ワイン』は、葉がやや開きぎみになり、着色部が広く見える。葉色は、落ち着いた色合いの紅色で、クリスマスなどの飾り付けにも最適な品種。
いっぽう、『ルシール バニラ』は、葉が立葉で葉数が多く、緑色と白色のコントラストが見事な品種。白色の花材としてだけでなく、輝きのある緑の花材として推奨したい。
(注)ハボタン アブラナ科の越年草。キャベツを観賞用に改良したもので、葉は結球せず冬に白・黄・紫・紫紅・淡紅色などになる。「−−に雪のあがりし日ざしかな」(万太郎)。