蒲生社長と清家営業本部長 |
井関農機株式会社は12月16日、茨城県つくばみらい市の同社中央研修所において、平成21年度上期新商品としてトラクタ・田植機・コンバインなど17品目29型式を発表した。
蒲生誠一郎社長は、発表会の冒頭「経済の先行き不透明感があり、依然として厳しい経営環境にある。一方、国産農産物の積極的な利活用・消費拡大を目指す<フードアクション ニッポン>がスタートしたが、ヰセキも推進パートナーとしての登録を済ませており、全面的に協力していく。この度は、低コスト・低価格の農機や、地産地消に貢献する野菜移植機などを発表する」と述べた。
清家営業本部長は「低コスト・省エネ農機を中心に、食料自給率向上、地産地消に対応した機種も発表した。これからも、生産農家を応援していきたい」と語った。
平成21年度上期新商品の中から、「ヰセキトラクタ ジアスATシリーズ」のAT310・AT340を紹介する。
ジアスATシリーズは、平成16年の発売以来、オート変速、メモリー変速など、操作性の良さで好評を得てきた。このたび、小型特殊自動車の改正道交法の施行により、エンジンの排気量制限が撤廃され、それに伴い市場では、大排気量化の要望が高まってきた。その要望に応えるべく、同クラスのトラクタより排気量をアップした1.65Lエンジン搭載型を新発売したもの。
◎ヰセキトラクタ ジアスAT310・AT340の主な特長
トラクタ ジアス AT340 |
1.エンジンはATの同クラスと比較し、約10%排気量増の1.65L。大排気量化により、負荷による影響を受けにくく、安定した出力が得られる。また最大トルク12%増により、力強い粘り特性を発揮する。またエンジンの騒音・振動の軽減を図った。
2.水平を感知するスロープセンサーに加え、新たに「角速度センサー」を追加。これにより、高速作業の水平制御精度が向上し、代かき作業などの高能率化が図れる。
3.使い易い機能が人気のATシフト(オート変速、メモリー変速)、IQ4WDを標準装備。煩わしい変速操作や2WD〜4WDの切換えも自動で行える。またQ型にはハンドル操作だけで隣接耕耘が完了するIQターンを装備した。
4.最高車速30.2km/h(無負荷時最高回転)のFF型は、高速移動が可能(要大型特殊免許)。
5.湿田に強く、大きな牽引力を発揮する、芯金レスのセミクローラ仕様設定(C型)。
6.視認性を高める高位置のウインカーライト、PTOの変速位置が一目でわかるレバーガイド、高音質のCDラジオ(キャビン仕様)、携行タンクからの給油に便利な燃料載せ台など、作業の快適性と能率を高める装備を充実させた。
希望小売価格はAT310SPで314万3700円、AT340CSPQCYが497万3850円(共に税込み)。12月より全国販売を開始した。