昨年、TJWシリーズにセミクローラ仕様を発売以来、低接地圧で大きな牽引力と湿田適応性を発揮し、担い手農家を中心に高い評価を得ている。このたび排ガス規制基準をクリアし、環境に優しいクリーンエンジンを搭載したTJW107/117にセミクローラ仕様機を追加し、新発売した。
クローラは好評の芯金レスを採用。作業・移動時の振動や騒音を低減し、乗り心地の良さを実現した。また、ホイルトラクタと同等の高速走行が可能で、移動距離の長いユーザーの利便性も考慮した。
◎主な特長
トラクタ「TJWセミクローラ」シリーズ |
1.芯金レスクローラ採用
▽セミクローラ部は芯金レスを採用し、低振動・低騒音を実現。さらに新形状のラグパターンで旋回性が向上し、土の盛り上がりを抑えた圃場に優しい旋回が行える。
▽最高車速31.2km/hの高速移動を実現。
▽大型スプロケットの採用により、スプロケットとクローラの噛み合い数を増やし、安定した駆動力を発揮する。
2.前輪ラジアルタイヤ標準装備
前輪タイヤはミシュラン製ラジアルタイヤを標準装備。ラジアルタイヤは低空気圧での作業が可能で、接地面積が広がり接地圧を下げることで牽引力が増大する。
3.作業体系に合わせて選べる型式
▽ZWX型=水田高適応型の仕様で、ヰセキ独自の「IQターン」を装備。隣接耕耘に対応する。さらに四隅の土引きに便利な逆転PTOも装備。
▽WD型=外部油圧取出しを標準で3連装備。油圧シリンダーを多用した最近の高仕様作業にも適応する。油圧揚力は標準で3.4t。さらにオプションのアシストシリンダーを装備すれば、最大4.5tの強力な油圧揚力を発揮する。
4.環境に優しいクリーンエンジンを搭載
▽平成19年排ガス規制をクリアした、高出力コモンレール式燃料噴射システムのエンジンを搭載。エンジンの運転状況をコンピュータが分析し、状況に応じて最適な燃料噴射を行う。高出力、低騒音、排ガス低減を実現した。
5.スムーズな変速のATシフトを標準装備
▽エンジン回転数に応じて車速が増減する「アクセル変速」前回の作業速を記憶・復帰させる「メモリー変速」、状況に応じて2駆・4駆が自動で切替わる「オート4WD」など、3つのオート変速を標準装備など。
「TJWセミクローラ」の希望小売価格はTJW107CWDP12Cで1073万1000円、TJW117CZWX3Cが1126万6500円(共に税込み)。昨年12月より好評発売中。