主食用米の生産調整作物として飼料用米の生産量が増えている。飼料米を家畜に与える場合、そのままの大きさでは消化しにくいため、細かく割った「挽き割り玄米」に加工する必要がある。
現在、飼料の主な原料であるトウモロコシは飼料工場で大量に挽割加工されるが、生産量の少ない飼料米を飼料工場の大型機械で挽割加工すると加工費が割高になる。生産者からは安価な挽割機の開発が求められていた。
「飼料米用挽割機」は、高速で回転する2つの特殊鉄ロールの隙間に玄米を通して、家畜が消化しやすい大きさに挽割加工する。
構造はシンプルで、搬送部の残留米をエアーで機外排出するなど、メンテナンスも容易だ。処理能力は1時間あたり4トンで共同乾燥施設の籾摺ラインに組むことができる。
メーカー希望小売価格は278万2500円(税込)。共同乾燥施設などに年間10台の販売を見込んでいる。
同社は飼料米の乾燥に適した多目的静置型乾燥機「エナフ」も販売している。灯油を使用せず、送風のみで乾燥を行うのでランニングコストも安く、飼料米の乾燥に適している。