農政・農協ニュース

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米検査に銘柄選択制、基本的に了承

−検査規格検討会

 米の検査民営化が平成18年度で100%に達したことから、農水省は今後検査員の負担減と検査精度の向上をめざすため、農産物検査規格検討会(座長:山口勝朗(財)全国瑞穂食糧検査協会理事長)を設置し、学識経験者、現場の関係者等から意見を聞いている。  検討しているのは、米の産地品種銘柄の設定方法の見直し。現在、JAS法にもとづく産地品種の表示の根拠は農産物検査証明のみに限定されているため、生産者から請求があれば全て検査することが義務づけられており、18年産水稲うるち玄米の場合、検査対象となった銘柄数は全国で533(県別では3〜18)に達した。  一方、各都道府県で検査数量が上...

 米の検査民営化が平成18年度で100%に達したことから、農水省は今後検査員の負担減と検査精度の向上をめざすため、農産物検査規格検討会(座長:山口勝朗(財)全国瑞穂食糧検査協会理事長)を設置し、学識経験者、現場の関係者等から意見を聞いている。
 検討しているのは、米の産地品種銘柄の設定方法の見直し。現在、JAS法にもとづく産地品種の表示の根拠は農産物検査証明のみに限定されているため、生産者から請求があれば全て検査することが義務づけられており、18年産水稲うるち玄米の場合、検査対象となった銘柄数は全国で533(県別では3〜18)に達した。
 一方、各都道府県で検査数量が上位3位までの銘柄の検査数量の合計は全検査数量の90%になる。上位5品種では95%に達する。少量多品種の検査に全て対応することが、登録検査機関や生産・流通関係者の負担の増嵩を招いている。
 農水省は、検査数量が上位の銘柄については、県内のすべての登録検査機関が検査を行う銘柄(必須銘柄)とし、それ以外の銘柄については、登録検査機関が検査を選択できる(選択銘柄)ようにすることについて検討会の意見を聞いていた。
 3月5日に開催された規格検討会は、方向性は基本的に了解するとした。今後、継続協議する。銘柄選択制が実施される場合は、平成21年産米からとなる。

(2008.03.10)