山村が元気になる活動を紹介する(財)都市農山漁村交流活性化機構の第2回山村力(やまぢから)コンクールの受賞者が決まった。都市と山村との交流・協働などに寄与する取り組みが対象で応募は33件、受賞は林野庁長官賞2件、全国山村振興連盟会長賞2件、審査委員会長賞6件。表彰式は3月12日。
個人の部の林野庁長官賞は「武治式炭窯の普及による竹林再生」で、徳島県阿南市の武治孝義さんが受賞した。年少のころから家業の農林業に従事して独自の発想と工夫で農林業器具を改良し、使いやすくした。
「武治式炭窯」は独自の水利用消火操作機能で炭化時期を逃さず、一般家庭でも竹炭、木炭をはじめ焼きイモやくん製も簡単にできる製品だ。竹炭や竹パウダーなどを活用した土づくりや自然農法の普及活動もしている。講演依頼も多い。
団体の部の同賞は「森林(もり)の恵み探し」で、岩手県葛巻町の葛巻町森林組合が受賞した。平成17年に森林管理協議会の加工流通認証(COC)を取得。認証は▽町内の製材・集成材工場▽この集成材を使って首都圏で住宅を建築している業者▽町内にある製紙会社の社有林も受けており、現在では地域内の認証素材の仕入れから加工・販売までの供給システムが構築された。
さらに組合では町内産カラマツ材の商標登録によるブランド化を図っている。