農水省は3月26日、同日開催された食料・農業・農村政策審議会食糧部会(座長:林良博東京大学大学院農学生命科学研究科教)への諮問、答申を経て「米穀の需給および価格の安定に関する基本指針」と平成20年度「麦の需給に関する見通し」を公表した。
食糧法の規定により、「基本指針」は毎年7月に策定し、11月と3月に見直すことになっている。また、「麦の需給に関する見通し」は、麦の総需要量、国内産麦の流通量、外国産麦の輸入量等を示した需給見通しとして、毎年3月までに定めることになっている。
「基本指針」は、昨年7月策定の基本指針のうち、米穀の輸入数量、種類別販売数量等や在庫量を19年10月末の実績に変更した。平成7年4月〜19年10月末の総輸入量は832万t、販売数量等は主食用84万t、加工用303万t、援助用220万t、飼料用73万tで、在庫が152万tとなっている。
麦の20年度需給見通しは次の通り。
総需要量は、近年の平均的な需要量をベースに613万tを見込む。国内産麦の流通量は94万tを予定。政府在庫量は7万t不足するため、外国産麦の輸入量は526万tを予定する。19年度実績に比べ、総需要量は19万t増、国内産麦の流通量は1万t減となるため、外国産麦の輸入量は28万t増を見込む。政府の在庫は不測の事態に備え、国が保有する在庫などのこと。