JA全農では、消費者を対象に2000年から農業体験を通じて農業や食について考えてもらうことを目的に「JA全農農業体験ツアー」を実施している。
2007年は前年と同様に、JA北つくば、JAひたちなか、JAかしまなだ、JAやさと(以上、茨城)、JAはが野(栃木)の5か所で5月から11月にかけて合計10回実施した。5〜8月に野菜などの植え付けを行い、8〜11月に収穫するという内容。
全農ではツアー参加者へのアンケート調査を毎年行っているが、07年もツアー参加者の85%にあたる延べ336名(植え付け時172名、収穫時164名)の回答があった。
それによると、植え付けと収穫がセットになっているので「自分の植えた野菜の成長が楽しみ。売っている野菜も大切に見るようにしたい」「自分で植えた野菜を収穫できるのは、楽しみ」という人が多い。
また、各JAが独自のアイデアで参加者をもてなしているが、手づくりの昼食が毎回評判が良いことや、生産者やJA職員とのふれあいも「温かいもてなしに感謝」や、植え付け後の野菜に「手を掛けてくださった方々へ感謝」という言葉になって返ってきている。収穫したたくさんの野菜をおみやげにするのもこのツアーの特徴だが、「新鮮な野菜をたくさんいただき、本当に嬉しかったです」と喜ばれている。
親子連れの参加が多いのもこのツアーの特徴だが、子どもたちも「すっごく楽しかった。虫取りもでき、めだかのお土産も手に入れ、大満足」というように好評だ。農業体験をすることで「野菜が食べられるようになったり、虫にさわれるようになった」りと、食農教育としての効果も発揮している。
08年についても、07年と同じ5JAで、5月〜8月(植え付け)、8月〜11月(収穫)の予定で実施する。