市区町村、第3セクター、JAが運営する農産物直売所の平成18年度年間販売額は、15年度の前回調査に比べて約2割増となった。
農水省が3月27日に公表した19年農産物地産地消等実態調査によると、1直売所あたりの平均年間販売額は8870万円で前回調査よりも18.9%増えた。地場農産物の販売額割合も69.4%と、前回に比べて5.6%増。生産者が直接運営する直売所まで含めると、その割合は約75%になる。
販売額、売場面積ともに大規模な直売所ほど、3年前と比べて地場農産物の取り扱いを増やした所が多く、地場農産物が直売所の売り上げに貢献している結果が明らかになった。3年後の取り扱い数量についても、「増やしたい」という回答が6割以上あり、「現状維持」の約3割を大きく上回った。
消費者の意識調査では、地産地消の利点について「食材が新鮮」という意見がほぼ100%、「食材が安全」というのは約90%。購入者別の割合を見ると観光客や通りすがりに買う人が約3割となり、産地で直接農産物を購入したいという意識の高さがうかがえる。
運営側の意識でも「安全・安心な食材を提供できる」という意見が85%を超え、食の安全・安心に対する関心の高さを反映する結果となった。
この調査は地産地消の推進に役立てるために、市区町村、第3セクター、JAが運営している直売所を対象に実施している。