農水省はこのほど、都道府県別食料自給率の試算数値を公表した。
全国では18年度にカロリーベースで前年の40%から1%下がり39%となったが、17府県で前年より自給率が上昇し、15道県で低下、15都府県では前年と同じだった。39%以上は26道県だった。
最も高いのは、北海道の195%。100以上では秋田174、山形132、青森118、岩手105の4県が続いている。東京は1%で最も低く、他に10%以下は大阪の2、神奈川の3。
カロリーベースの自給率は国産熱量のうち米の占める割合が大きいことから、米の生産動向が反映すると農水省は分析している。
自給率が上昇した17府県のうち、10県で米の作況指数が前年より上がるかほぼ同じだった。前年より作況指数が下がった15道県ではすべてで自給率が低下した。 全国の生産額ベースの自給率は平成16年、17年ともに69%。17年度は畜産物の生産額が増えた九州などで自給率が上がったが、米の生産額が減った東北、北陸などで自給率が下がった。自給率が上がったのは12道県。29府県で下がり、6都府県で前年と同じだった。
自給率が100以上なのは北海道、東北6県、福岡を除く九州全域、茨城、栃木、長野、新潟、和歌山、鳥取、島根、四国(香川を除く)など23道県。10%以下は、東京5,大阪6。69%以上は28道県だった。
農水省は、「都道府県別食料自給率は各地域の自然・社会・経済的な諸条件が異なるため単純に比較できないものの、自給率向上には地域・現場の具体的な取り組みが重要」としている。