農水省は4月11日、農林水産物の輸出促進のため08年度の輸出ビジネスモデルとなる3団体を支援することを決めた。輸出モデルづくりは、今年初めて行われる取り組み。
農林水産物の輸出額は06年度が約4490億円、07年度が約5160億円と増加しているが、これを2013年度までに1兆円規模へと拡大するのが目標。
公募には様々な業種から11件の応募があり、FAJ輸出協議会(花き、東京)、宮崎県森林組合連合会(木材)、全国さんま棒受網漁業協同組合(水産物、東京)の3団体が決定。今月から輸出戦略の調査や検討を行い、09年4月からの実行を目指す。戦略の策定にかかる海外調査費や検討会費用は全て国庫負担。実行段階に入っても、引き続きシンクタンクなどとともに販促活動の支援をしていく。
新たなビジネスモデルとして期待しているのは、これまで日本と取引がほとんどなかった国への輸出相手の開拓や、産地と輸出業者が協議会などを作り共同で輸出事業を確立しようとする取り組みなど。先駆的なものや模範的なものを輸出モデルとして確立していく。
輸出戦略を検討する過程で出てきた課題や、海外からの助言や情報などは全国に提供していく。モデルとなった団体に追随する取り組みが拡大していくのを目指す。
今年度が初の取り組みであるため、来年度以降もモデル団体を公募するかどうかは未定。