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白鳥から強毒性の鳥インフルエンザウイルス検出

−秋田県 (4/28)

秋田県は4月28日、十和田湖畔で発見された白鳥の死体と衰弱した白鳥から検出したウイルスが、H5亜型のA型インフルエンザウイルスと特定されたと発表した。 21日、同県小坂町役場からの連絡を受け、北部家畜保険衛生所職員が死亡した白鳥3羽と衰弱した白鳥1羽の計4羽を回収。25日に簡易検査でA型インフルエンザウイルスと推定した。27日、茨城県つくば市の(独)動物衛生研究所に検体を持ち込み、推定通りと判明したという。 県は十和田湖畔の巡回を行っているが、野鳥等に大量死などの異常は認められていない。白鳥の死体発見地から半径10km以内に養鶏農家はいない。26日に家畜衛生保健所が鹿角地域振興局管内の農家に聞...

秋田県は4月28日、十和田湖畔で発見された白鳥の死体と衰弱した白鳥から検出したウイルスが、H5亜型のA型インフルエンザウイルスと特定されたと発表した。
21日、同県小坂町役場からの連絡を受け、北部家畜保険衛生所職員が死亡した白鳥3羽と衰弱した白鳥1羽の計4羽を回収。25日に簡易検査でA型インフルエンザウイルスと推定した。27日、茨城県つくば市の(独)動物衛生研究所に検体を持ち込み、推定通りと判明したという。
県は十和田湖畔の巡回を行っているが、野鳥等に大量死などの異常は認められていない。白鳥の死体発見地から半径10km以内に養鶏農家はいない。26日に家畜衛生保健所が鹿角地域振興局管内の農家に聞き取り調査をしたところ、異常は確認されなかった。
県は今後、養鶏農家に対して県北地域一帯で順次範囲を広げて監視を強める。 韓国では4月に高病原性鳥インフルエンザが続発しているため、農水省は28日環境省に対して野鳥の重点監視の徹底を要請した。また、十和田湖周辺の秋田、青森、岩手県に対する養鶏場への緊急指導を要請、都道府県にも事実関係を連絡した。

◆県、農水省など対策強化

秋田県は29日、今回検出されたインフルエンザは動物衛生研究所の鑑定の結果、強毒性の「H5N1」だと発表した。県は保健所と県健康推進課に同日付で感染不安に関する相談窓口を設置した。また、野鳥などの侵入防止対策の強化、異常鶏の早期発見、早期通報を指導するなど、環視体制を強化する。 さらに、養鶏農家に対する異常の有無の調査範囲を県全域に広げ、死亡した白鳥が発見された地点から半径30km以内の養鶏農家15戸に30日と5月1日に立ち入り調査する。
農水省は29日、改めて都道府県に対し養鶏農場の防疫措置の徹底を要請した。環境省は、白鳥が回収された十和田湖周辺、北海道の主要渡来地でガンカモ類の糞の採取分析などにより、ウイルス保有状況を調査する。

(2008.04.30)