農地改革を進めるため昔の農林省はドラマ仕立てで“解放”を説く紙芝居を精力的に作り、GHQ(連合国軍総司令部)もこの安上がりで誰でも実演できる日本的な宣伝手段に興味を示したーそんな歴史資料が農水省から(独)国立公文書館に移管されつつある。
同省に保全されていた重要な公文書などを一般に公開し、利用してもらおうと逐次、移管が進む中で20年度分の一部に農地改革の広報資料が含まれている。
うち紙芝居は4本。題名は「解放の土」、「小作拳法」など。いずれも1947年制作で当時の雰囲気をよく反映した題名だ。
当時、農林省は農地改革の趣旨や関係法律の内容などを農村に浸透させるため紙芝居をはじめリーフレット、ラジオ、講演会・座談会など幅広い手段で普及宣伝を実施した。
今回の移管資料の中には全国農業会と農地委員会全国協議会が作ったポスター3種類も含まれている。