生源寺座長からメッセージを受け取る福田首相
|
政府は食料・農業・農村政策推進本部会(本部長:福田康夫首相)を5月7日に開き、民間の有識者で構成される「食料の未来を描く戦略会議」(座長:生源寺眞一東大農学部教授)から、国民へのメッセージとして「食料の未来を確かなものにするために」と題した提案を受け取り、それを受けて「21世紀新農政2008」を決めた。
新農政08では世界的な穀物高騰や気候変動によって食料事情の深刻化と、日本の食料自給率が39%まで低下しているなか、食料の安定供給体制を確立するための政策に力点を置いた。
食料の安全保障や供給力の確保と食生活の充実、農山漁村の活性化、環境・資源対策の3点が柱となっている。
食料供給力の強化対策としては従来からの担い手の育成や農地の有効活用などのほか、米粉や飼料米の普及、エコフィードの促進などによって食料自給率を高める政策も盛り込まれた。 戦略会議からメッセージを受け取った福田首相は「食料自給率が39%というのはピンチだが、逆に言えば6割も伸びる余裕があるということ。ピンチをチャンスに変えるためにも、21世紀新農政2008の取り組みを広く国民に情報発信をしていきたい」と述べた。
また生源寺座長は会議後の会見で「新農政2008を起点にして、農政が変わったと思われるような大きな変革が必要である」と語った。