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政策価格の期中改定を求める

 −畜産・酪農の追加対策で政策提案=JA全中

 JA全中は5月8日の理事会で5月末に決まる畜産酪農対策の追加対策に関する政策提案を決めた。  20年度の畜産・酪農対策は今年2月に全政策価格の引き上げや都府県酪農緊急経営強化対策をはじめとする畜種別の緊急対策、飼料用米の導入定着支援策など総額1871億円の緊急対策を決めた。  同時に自民党は配合飼料価格安定制度と経営安定対策に関する追加対策などを5月末をめどにまとめることも決めている。  JA全中が今回決めた政策提案はこの追加対策に関するもの。2月の緊急対策決定以降も、飼料原料穀物価格の高騰は想定を超えるもので、「畜産経営を維持することが非常に困難な状況」...

 JA全中は5月8日の理事会で5月末に決まる畜産酪農対策の追加対策に関する政策提案を決めた。
 20年度の畜産・酪農対策は今年2月に全政策価格の引き上げや都府県酪農緊急経営強化対策をはじめとする畜種別の緊急対策、飼料用米の導入定着支援策など総額1871億円の緊急対策を決めた。
 同時に自民党は配合飼料価格安定制度と経営安定対策に関する追加対策などを5月末をめどにまとめることも決めている。
 JA全中が今回決めた政策提案はこの追加対策に関するもの。2月の緊急対策決定以降も、飼料原料穀物価格の高騰は想定を超えるもので、「畜産経営を維持することが非常に困難な状況」との実態をふまえてまとめた。
 とくに米国でのトウモロコシ作付けが昨年より8%減少するとの予測が公表されてから、トウモロコシ相場は1ブッシェル6ドル前後の高値で推移。4〜6月期の配合飼料価格は1〜3期より全畜種加重平均で1トンあたり4660円(全メーカー平均)の値上げとなり、生産者の実質負担は18年10〜12月期にくらべて23%上昇、1トンあたり約9900円の増加となった。
 配合飼料価格安定制度による補てんが行われているが、その財源として金融機関から900億円を借り入れる状況で、7〜9月期の補てん財源は不足する見込み。「飼料価格がさらに上昇すれば必要な財源がますます増大するというきわめて危機的な状況にある」と政策提案では強調し、配合飼料価格安定基金対策や現行の経営安定対策の充実・強化などを要請している。
 配合飼料安定基金制度対策では生産者負担の急激な上昇を緩和するよう異常補てん基金やその他の財源の確保と通常補てんの基本部分の継続、借入金の償還円滑化のため、返済期間の長期化や利子助成財源の確保、元本償還財源の確保など国による支援策を求めている。
 また、経営安定対策では、加工原料乳生産者補給金単価や、肉用子牛生産者補給金の保証基準価格などほか、都府県酪農緊急経営強化対策事業も含め、生産コスト上昇をふまえ2月に決めた政策価格の期中改定を求めていく。畜産・酪農関係の政策価格の期中改定はこれまでにないこと。
 そのほか、生産コストの適正な価格転嫁対策、飼料用米など自給飼料基盤の抜本的強化策なども求める。 JAグループでは今後、5月末の追加対策決定に向けて、代表者による危機突破集会の開催など特別運動を展開する。

(2008.05.09)