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肥料原料が高騰するなか原料を確保し安定供給に努力

 −JA全農(5/16)

 高騰する肥料原料情勢について、5月16日のJA全農経営管理委員会で報告された。  海外主原料については、尿素は世界の生産量の59%・輸出量の18%を占める中国が輸出関税を課す方針を発表し実質的に禁輸措置をとったため、前年同期の2倍強の水準になり、さらに上昇を続けている。  りん鉱石については、世界的な肥料需要増に加えて、りん鉱石生産国が国内向けに出荷を優先させているために国際市場での需要がひっ迫。とくに中国が輸出関税を導入し、輸出量を大幅に減少させていること、世界最大の輸出国であるモロッコの輸出余力が減少していることなどから、前年比4倍、今年1月比で2倍の値上げとなっ...

 高騰する肥料原料情勢について、5月16日のJA全農経営管理委員会で報告された。
 海外主原料については、尿素は世界の生産量の59%・輸出量の18%を占める中国が輸出関税を課す方針を発表し実質的に禁輸措置をとったため、前年同期の2倍強の水準になり、さらに上昇を続けている。
 りん鉱石については、世界的な肥料需要増に加えて、りん鉱石生産国が国内向けに出荷を優先させているために国際市場での需要がひっ迫。とくに中国が輸出関税を導入し、輸出量を大幅に減少させていること、世界最大の輸出国であるモロッコの輸出余力が減少していることなどから、前年比4倍、今年1月比で2倍の値上げとなっている。
 りん安についても、米国についで耕地面積が大きいインドがりん安輸入量を大幅に増大させていること。中国がりん安についても輸出関税を課して禁輸措置をとっていることなどから、前年比3倍、今年1月比で2倍の水準になっている。
 加里についても、最大の輸入国である中国が、山元との価格交渉を引き伸ばしたために、4月上旬に前年比3倍の高値で決着せざるをえず、さらに年間必要量に300万トンも不足する数量しか確保できなかったことから、世界の加里需要は一段とひっ迫する見込みで、山元は6月以降さらに大幅な値上げ方針を打ち出している。
 こうした状況のなかJA全農は、従来に引き続いて「安定供給」をするために原料の確保に力を入れていくことにしている。
 経営管理委員会では、中国に原料依存しているメーカーの製品や、製品輸入しているホームセンターなどで品不足になり「肥料が商系で買いにくくなり、JAに戻ってきている」という発言もあり、原料を確保して「安定供給」していくことの重要性が確認されたという。(解説「施肥コスト低減運動」を参照

(2008.05.19)