農林漁業金融公庫は貸付業務を委託した銀行や信金などが借り手から担保調査手数料などを徴収していた問題で、46の金融機関が過去10年間に総額約1300万円の不適切な徴収をしていたとの最終調査結果を5月14日公表した。
この中には受託金融機関から貸付事務の再委任を受けた農協や漁協による不適切徴収が含まれている。
債権保全関係などを除く一切の費用徴収が禁止されているため公庫は、このことを資金の利用者に説明するよう第1回調査後、すべての受託金融機関に対して義務づけた。また不適切な徴収金の返還を求めて、すでに全額が利用者に返還されている。
農協は事務委任とは別に公庫資金を転貸しているが、その中では76組合が転貸の実費を超えて総額約3億8000万円を徴収していた。うち65組合が総額約2億5000万円を返還した。
公庫は利用者保護を徹底するため、問い合わせに応じる相談窓口を本店に設けている。フリーコール0120(926)501。