配合飼料価格の異常な高騰から存立の危機に追い込まれている畜産・酪農経営を守るためにと日本共産党国会議員団は5月23日、若林農相に対し▽2月に1円引き上げた加工原料乳生産者補給金を再度、抜本的に引き上げること▽乳業メーカーと生産者団体の飲用乳価(生産者乳価)交渉で、飼料価格の続騰を考慮した価格になるよう再度の交渉を乳業メーカーに指導することーなど6項目の追加対策を申し入れた。
配合飼料価格安定制度については、生産者負担が前年同期に比べトン当たり9700円程度に及び、一層の経営危機を招いているとして生産者負担分に対する新たな支援制度の創設と、飼料価格の長期にわたる高騰を想定していない同制度を早急に見直すよう求めた。
また畜産については、肉用牛肥育経営安定対策事業と肥育牛収益性低下緊急対策事業の補てん割合を10割まで引き上げること、肉用牛と肉豚と鶏卵の生産者価格も生産者コスト上昇分を引き上げることとした。
さらに飼料価格上昇が長期的と想定される中で、畜種ごとに必要な所得確保を目的とする新たな価格制度の導入を検討することも申し入れた。
飼料自給率の引き上げについては、耕作放棄地や休閑地での飼料米生産や発酵飼料稲生産に財政支援を強め、また草地林間放牧による酪農肉牛経営の展開政策を進めることを求めた。