JAバンクは、日本の農業・農村に対してより踏み込んだ支援策を展開するJAバンクアグリサポート事業を展開、その実施主体として昨年10月、有限責任中間法人JAバンクアグリ・エコサポート基金を設立。農林中金から3年で100億年程度の事業費を拠出して(1)担い手支援、(2)農業と地域社会に貢献する取り組みへの支援、(3)消費者などの農業理解・関心を高める取り組みへの支援を行っている。
このほど19年度の実施状況と20年度事業計画を明らかにした。
農業の担い手への支援として、JAが行う農業関係ローンへの利子助成事業には、1万3291件の融資案件に対して総額1億3300万円の助成金交付を行った。
20年度は新たに「担い手応援ローン」を追加し、JAの税務対応支援などの支援者を対象に運転資金を支援する。
また、JAバンク食農教育応援事業も開始する。事業の内容は、食農教育、環境教育、金融経済教育をテーマにした小学生向けのオリジナル教材本を制作し、JAバンクが小学校に贈呈する。そのほか食農教育など教育活動に対して、年間10億円程度の事業費で活動費用助成も行う。
これら2つの事業のほかにも19年度から「食と地域の文化発信事業」として産地の地域活性化に向けた取り組みを発信する事業も展開している。さらに今年度からは、農業分野・環境分野での個別経営体へのリスクマネー供給をめざした「投資事業」も開始することとしており、現在、具体的な検討を進めているという。