JA全青協は5月28日の畜産・酪農対策危機突破全国代表者集会の後、中央官庁への酪農追加対策の陳情と都内2ヶ所での街宣活動を行った。
集会後に財務省の森山裕副大臣を訪ねた竹村英久会長は「副大臣は鹿児島出身で畜産のことを大変よく知っていた。現状を良く分かっていて、なんとかすると言っていただけた」と、追加支援への確かな手応えを感じていた。
街宣活動では、牛の着ぐるみや生後11ヵ月の乳用牛と一緒に「国産がピンチ 皆さんで農家を応援してください」と書かれたビラを配布。「日本の食卓を守ろう」をスローガンに、道行く人々へ飼料価格高騰による酪農生産の厳しい現状を訴えた。
都心に本物の牛が出現したことで驚いて足を止める人も多く、全青協メンバーの話を聞いた主婦は「牛乳とかお肉とか最近急に値上がっちゃって大変。それでも酪農家にお金がほとんど入ってないなんて知りませんでした。政府はなんとかしなくちゃいけないんじゃないですか」と、酪農畜産現場の厳しい現状に理解を示していた。
しかし街宣活動に参加した香川県農協青壮年部の山田泰三委員長は「今の日本人はあんまり農業に興味ないんじゃないかな。本当に畜産酪農家がいなくなって、国産品が全部なくなってから初めて関心を持つのかも」と厳しい表情。「食べ物の安さだけを優先したら農業はなくなる。値段が安くて安全な食べ物なんてあるわけない。しっかりしたものを作るから、その分の値段は納得してほしい」と、国民全体に農業と農畜産物への理解が高まってほしいと語った。
有楽町駅前での街宣活動 |
牛とともにPR活動をする竹村会長 |