（社）信託協会、（社）生命保険協会とＪＡ共済連は、20年３月末現在の企業年金の受託概況（速報値）をまとめた。
　これによると企業年金の資産残高は、前年度より10兆２８６２億円（11.3％）減の81兆８７８億円となっている。内訳は、厚生年金基金が前年度比15.9％減の32兆６９４０億円、確定給付企業年金が同０．６％減の36兆５０４億円、適格退職年金が同24.8％減の11兆７４３３億円となっている。
　業界別内訳は、信託業界が66兆３５２１億円で全体の81.8％を占め、次いで生保業界が14兆３９８０億円で同17.8％、ＪＡ共済連は３３７６億円で０．４％の占有率となっている。
　また、企業年金の受託件数と加入者数は、厚生年金基金が６２６件・４８０万人、確定給付企業年金が３１０１件・５０６万人、適格退職年金が３万２８２５件・４４２万人となっている。
　加入者総数は重複加入があるが、１４２９万人となり、厚生年金保険の被保険者数３３７９万人から推計すれば、民間サラーリーマンの約半数が企業年金に加入していることになるという。