(財)農業倉庫受寄物損害補償基金(農業倉庫基金)は5月27日、東京・大手町のJAビルで平成20年度第1回理事会・評議員会を開き、平成19年度事業報告書、財務諸表などを承認した。
また、河合利光理事長が退任し、新理事長に久寝正則(くすみまさのり)氏(参与)が選任された。
19年度の主な事業は次の通り。
指導事業では、例年通り梅雨に向かう時期に「農業倉庫保管管理強化月間」を、米穀の収穫・乾燥の始まる時期に「カントリーエレベーター品質事故防止月間」を、年末・年始に「農業倉庫火災盗難予防月間」を設定し、ポスターの配布、新聞特集号の掲載などにより、運動をすすめた。
県連、県本部等主催の保管管理研修会、共乾施設品質事故防止研修会に21県37回にわたり講師として出席し、適切な保管管理と事故防止対策を指導した。カントリーエレベーター品質事故防止のため、平成13年から開始した施設巡回は20年3月末で延べ39道府県、302JA、1093施設に達した。
損害補償事業では、平成19年度は火災事故3件、水害事故1件、カントリーエレベーター品質事故4件、農業倉庫災害見舞金事故6件の計14件に対し、合計約1億円を罹災JAに支出した。他に米需要拡大対策などを実施した。
久寝正則氏の略歴/昭和49年全農入会。本所米穀販売部長、参事(全国農協中央会出向=営農・経済事業改革推進部長)を経て、19年8月農業倉庫基金参与。