農政・農協ニュース

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小泉元首相「日本のおいしい食べ物は海外でも売れる」

−農林水産物輸出促進全国協議会 (6/20)

茂木友三郎会長 小泉純一郎名誉会長 日本の農林水産物や食品の輸出促進のための取り組みを進める農林水産物等輸出促進全国協議会(会長:茂木友三郎キッコーマン会長)が6月20日、平成20年度総会を開いた。 同協議会は16年度で2940億円だった輸出額を5年で倍増させることを目標に翌年設立。昨年の改訂でさらに目標を高め、19年に4337億円だった輸出額を25年には1兆円にまで発展させるのが目標だ。会員にはJA全中やJA全農の会長などが名を連ねる。 茂木会長はあいさつの中で「農林水産物と食品の総合的な輸出戦略をさらに前向きに改訂した。それに基づいて官民が協力すれば、1兆円という目標は簡単ではないが不可...

茂木友三郎会長
茂木友三郎会長
小泉純一郎名誉会長
小泉純一郎名誉会長

日本の農林水産物や食品の輸出促進のための取り組みを進める農林水産物等輸出促進全国協議会(会長:茂木友三郎キッコーマン会長)が6月20日、平成20年度総会を開いた。
同協議会は16年度で2940億円だった輸出額を5年で倍増させることを目標に翌年設立。昨年の改訂でさらに目標を高め、19年に4337億円だった輸出額を25年には1兆円にまで発展させるのが目標だ。会員にはJA全中やJA全農の会長などが名を連ねる。
茂木会長はあいさつの中で「農林水産物と食品の総合的な輸出戦略をさらに前向きに改訂した。それに基づいて官民が協力すれば、1兆円という目標は簡単ではないが不可能ではなくなると思う」と、改訂案を提案し了承された。
名誉会長の小泉純一郎元首相も「鳥取ではスイカを1個3万円でドバイに輸出いしているし、青森のリンゴは北京で2000円で売られてる」と農産物輸出の実例を紹介しつつ、「日本の食べ物はおいしい。おいしいものは売れる。日本で売れるものは世界でも売れるんだから、1兆円というのも夢ではない」と、目標達成に向けて官民一体が努力するようにと激励した。
既に意欲的に輸出に取り組んでいる事例として、JA佐賀県中央会の中野吉實会長が佐賀牛の輸出状況を紹介。香港には19年度に約10tを輸出。中東やアメリカにも輸出をしている。輸出の増加については「農業団体と行政が一体となって取り組むことが必要だ」と語った。
また総会では「ニッポン食の親善大使」としてアニメ「あたしンち」の母が就任。小泉名誉会長からたすきを授与された。

◆輸出戦略改訂案の概要

JA佐賀県が佐賀牛の輸出状況を紹介
JA佐賀県が佐賀牛の輸出状況を紹介

総会では「我が国農林水産物・食品の総合的な輸出戦略」の改訂案が了承された。改訂案のポイントは施策の具体化輸出重点個別品目と輸出重点国の追加品目別工程表の見直し、の3点。
施策の具体化では情報発信力を高め、輸出に意欲ある農林水産業者や農商工連携をすすめる中小企業への支援を強化する。
重点個別品目に追加するのはカンショ、生鮮キノコなど5品目。重点国への品目追加ではロシアにリンゴ、ナシ、ブドウなど、フランスとカナダに緑茶を新たに加える。

アニメ「あたしンち」の母がニッポン食の親善大使に就任
アニメ「あたしンち」の母が
ニッポン食の親善大使に就任

品目別工程の見直しでは、中国へのコメ輸出が恒常的に行われるための条件を確立したことや、香港やアラブ首長国連邦などへの和牛の輸出解禁が実現したことを盛り込んだ。また20年4月に支援することが決まった輸出ビジネスのモデルとなる3団体(花き、木材、水産物)も明記された。

(2008.06.24)